靴の長期保管前は、しっかりスキンケアを!

今年の3月は、日々の寒暖差がありすぎて、なかなかブーツを片付ける気持ちになれませんでしたが、さすがに4月に入って冬物は履けないので、やっと重い腰をあげて、靴の衣替え(?)をしました。

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目次

革のお手入れは、スキンケアだと思って

長期保管する前には、しっかりお手入れが必要です。これを怠ると、次シーズンにいざ履こうと思ったとき、悲惨な状態を目の当たりにすることになります。最悪、カビが生えてしまったり…ガーン_| ̄|○ il||li

革靴のお手入れというと、何だか難しい感じがするかもしれませんが、「革のお手入れは、スキンケアだと思ってほしい」と、私は女性にお伝えしています。

革って、もともとは動物の皮膚ですから、スキンケアと同じで、適度な洗浄と保湿が必要なのです。私達がおやすみ前にスキンケアをするように、靴を長期保管する前には、お手入れが必須です!(もちろん、日頃からお手入れするのがベストですよ)

次項からは、私が行っているお手入れ方法をご紹介します。※今回はスムースレザー(表革)のお手入れです。

革靴ケア① 汚れ落とし

何と言っても、まずは汚れ落としから!スキンケアでもメイク落とし~洗顔は大事ですよね。私は馬毛ブラシでホコリなどの汚れを払った後、水性クリーナーで全体を優しく拭き上げます。

古い靴クリームや、防水スプレーなどが表面に残っていると、上手く保湿ができないため、拭き取る必要があるのです。私が使用するのは、↓こちら

エムモゥブレィ ホースブラシ
M.MOWBRAY ホースブラシ
エムモゥブレィ ステインリムーバー
M.MOWBRAY ステインリムーバー

クリーナーは、チューブ入クリームや乳液タイプ、シート状のものなど、様々なタイプのものが市販されていますが、「艶を出しながら靴を綺麗に」というクリーナーはお勧めできません。

何故なら、艶出し=ロウ成分が含まれている可能性が高く、ロウ成分とは、化粧品でいうとファウンデーションのようなものだからです。洗顔しながらメイクアップするって、あり得ないですよね?メイクアップの前に洗顔してから保湿するのが当たり前。ということで、このクリーナーを使用しています。全体を拭きおわったら、アレ?大丈夫?と心配になるほど、サッパリとマットな質感になりますよ。

拭き取りに使う布は、専用のクロスも販売されていますが、私は着古したTシャツなど、目の細かい綿100%の布(タオルやニットは NG)を、適度な大きさにカットして使っています。拭き取りで汚れた面は避け、綺麗な面だけを使って拭くので、専用クロスでケチケチするより、古布のほうが罪悪感なく使い捨てできるので、貧乏性の私には精神的に負担がありません(笑)

革靴ケア② 保湿

洗顔が終ったら、保湿です。私がよく使用するのは↓こちら。

エムモゥブレィ デリケートクリーム
M.MOWBRAY デリケートクリーム

保湿を目的とする革用の栄養クリームで、主な配合成分は、水分と油分です。こちらも、ロウのような艶出し成分が殆ど入っていません。スキンケアが目的ですから、ロウ成分は不要です。

中身はプルプルとした質感、クリームというよりジェル状です。透明なので、様々な色の革に使用できます。少量を指歯ブラシのような小さなブラシで薄く塗布した後、(私は塗布用のペネレイトブラシを使っていますが)コシのある靴ブラシで全体をブラッシングして馴染ませます。

エムモゥブレィ シューズブラシ
M.MOWBRAY シューズブラシ

たくさん塗りたくると、革がしっとりを通り越してジトジトになるので、あくまで少量!あとは表面を乾拭きして、余分なクリームを拭き取ります。これでスキンケアは完了です♪

革靴ケア③ 補色

スキンケアが終わったら、ようやくメイクアップです。補色が不要な場合は、このステップは飛ばして、すっぴんでもOKです。

↓部分的なキズや色剥げが気になる場合の補色に。

サフィール リノベイティングカラー補修クリーム
SAPHIR リノベイティングカラー補修クリーム

色数豊富で、色落ちしにくいのでお財布やバッグにも使えます。微妙なカラーは、混ぜ合わせて作ることもできます。こちらは、全体的な退色(色あせ)の補色には向きませんので、退色への対策は、別の機会にご紹介したいと思います。

この後、普段のお手入れでは撥水スプレーをかけますが、長期保管前には、私はあえて撥水スプレーをかけません。お肌に不要なものを長期間つけっぱなしにしたくないからです。シーズン初めの着用前に、スプレーしています。

革靴ケア④ ニオイ&カビ予防

内部の消臭・除菌には、↓こちらのスプレーがオススメです。

エムモゥブレィ プレステージ シューナチュラルフレッシュナー
M.MOWBRAY PRESTIGIO シューナチュラルフレッシュナー

消臭効果のある天然のエッセンシャルオイルを配合しており、しっかりと臭いをとった上で、ほんのりと爽やかな香りを付けてくれます。強い香りで隠して誤魔化すのではないので、足の臭いと混ざって不快になるということがありません。

また、長期保管する前には、必ず風通しの良い日陰で、乾燥させましょう。「靴を長持ちさせるために、毎日同じ靴を履かない」という話は聞いたことのある方も多いと思います。一日履いた靴は、相当の汗を吸っており、とても一晩では内部まで乾燥しない為です。靴内部が湿ったままでは、様々な菌の温床になりますし、とくに長期保管時には、カビの原因にもなります。

昨日、一昨日履いた靴を、お手入れが終わったからと言って、すぐにしまわないでくださいね。

ブラシは大きいサイズがオススメ☆

ホコリ取りに使う馬毛ブラシや、保湿クリームを馴染ませる靴ブラシは、大きいサイズのブラシを強く推奨します!

ミニサイズのほうがお手頃価格ですが、大きいほうが握りやすいですし、一度のスイングで広範囲をブラッシングできるので、全体をブラッシングするのにかかる時間を短縮できて、ミニサイズよりも作業効率が良く、手も疲れにくいです。私が初めて購入したのはミニサイズでしたが、仕事で参加した靴ケア講習会で大きいサイズを使う機会があり、その差を実感したので、すぐにブラシを買い替えました。

靴ケアが面倒だと感じている方や、今から用具を揃える方は、ぜひ大きいサイズのブラシの購入を検討してみてください。なお、財布や名刺入れなどの小物類のケアには、小さいブラシのほうが使いやすい場合もあります。

おすすめの靴ケア情報サイト&書籍

長々と書き綴りましたが、上記はあくまで女性目線の初級者向けの内容です。靴磨きは奥が深く、専門家からすればツッコミどころは多々あると思いますが、このブログで、少しでも靴のお手入れを身近に感じていただければ嬉しいです。

更に詳しく知りたい!と興味を持ってくださった方には、下記の情報サイトと書籍をお勧めします。

靴磨き女子部

今回ご紹介した製品のメーカーである、R&Dさんが運営する、女性にも親しみやすい靴ケア情報サイト。R&Dさんが運営する本家サイトの簡易版のような感じで、初心者さんにオススメです。

靴磨き女子部 WEBサイト
http://shoecaregirls.jp

革靴や靴磨きを発信するwebメディア「みんくすのぐーぶろ。」

様々なメーカーの靴ケア用品を取り上げているので、一社に偏らず、広い情報を得られます。靴クリーム比較の記事は一読の価値あり!一歩踏み込んだ情報を得たい方にオススメです。

みんくすのぐーぶろ。 WEBサイト
http://kusumin.com/

靴磨きの教科書

R&Dの社長さんの著書。同社の製品を使用した、革ケアの基本が学べます。革を健康に長持ちさせるためのケア方法が、革の種類別に紹介されています。

靴磨きの本

革を美しく魅せるための仕上げ方法について、様々な磨き方が紹介されています。

以上

よかったら参考にしてみてくださいね。
それでは、素敵な靴ライフを!

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この記事を書いた人

1978年生まれ。工業高専の建築学科を卒業後、大手サッシメーカーに就職。20代は事務職を転々としながら、音楽制作やインターネットラジオの制作運営に明け暮れる。30歳のときにバンタンキャリアスクールで靴作りを学び、靴業界へ転職。現在は神戸市長田区の靴企画会社にて、事務職と企画職を兼務中。

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